※代表が2026年2月14日にNoteで投稿したものを再編集しています。

成年後見活動を行っていると、派生的に出てくる業務が発生しがちです。
よくあるのは生活保護受給者が保護開始前の入院費用や過去の電話料金などの滞納債務を抱えており、生活保護費からは返済ができないので自己破産を申し立てることが多いと思われますが、珍しいものとして、現役のお寺の住職さんで後継者がいないケースで宗教法人の整理と切り離せない事情が出てきます。

【記事リンク】高市首相はタブー「宗教法人への課税」に着手できるか 創価学会が震え上がる「強烈カウンターパンチ(Daily新潮)

2月の総選挙が終わった直後から、食料品に係る消費税の減税の財源として、宗教法人に対する課税が行われるのではないか、という報道がなされています。

宗教法人は何がなんでも非課税、というわけではなく、例えば、宿泊業、駐車場経営、不動産賃貸、物品販売など、①事業収益性が認められる活動については、一般企業と同様に法人税や固定資産税(収益を目的とした資産について)の課税対象となります。

一方で、②お布施、本堂、境内地、墓地、庫裏など、宗教活動に直結するものについては法人税や固定資産税の対象にはなりません。

ここ最近の報道によれば、②にメスを入れる、というような報道の内容になっているようです。

なぜかと言えば、全国的にお寺の後継者がおらず、活動実態がない宗教法人は数多あり、例えば代表役員(住職さん)が認知に障害をかかえており、かつ責任役員(お寺の総代など)がすべてお亡くなりになっていて活動が1年以上にわたってなされていないようなケースが当たり前のように出てきているという実態を見てきたからです(このようなケースを「不活動宗教法人」と呼びます)。

文化庁は不活動宗教法人の問題を治安上の問題と認識しており、各都道府県に対し、指導を行っているところですが、各都道府県は処理件数があまりにも膨大で、収拾がつかないことから処理が追い付かない状況になっているのが現状です。

宗務行政の適正な遂行について(文化庁)

お寺サイド(各県宗務庁および教区統括レベル)においても、本山の同意の前提となる責任役員の同意や引継ぎのなり手がなく困難である、ましてや解散命令に至っては代表役員の認知症が進行しても代表役員が死亡して欠けない限り、解散命令に至るのは難しい、という事情があるようです。

このことから行政や各宗派宗務庁も結果的に整理が遅延するような状況になっているといっても過言ではありません。

先ほどの話に戻りますが、今回の宗教法人への課税強化をきっかけに、不活動宗教法人は「税金を払えない」という状況が多く発生するのではないかとみています。

そうなれば、税務調査の中で活動実態が公にされ、本堂などの宗教施設が差押えが行われることによって各都道府県や各宗派宗務庁に対し、不活動宗教法人に対する解散や併合に向けた再編の圧力になるものとみています。

課税の強化によって手つかずの状態が続いていた不活動宗教法人の解散命令を含めた解散・併合が促進されれば、不正の温床になりつつある宗教施設の後継者問題の解決が促進されるのではないかとみております。