ここ最近、相続人調査や後見申立にからむ親族調査の仕事が相次いでいました。
中には、「価値のない財産なのに手数料がこんなにもかかるのか」というお叱りを受けることがあります。

まず、相続人調査に係る地方公共団体に支払う手数料は資産価値とは関係ありません。
調査の手段としては、最初に亡くなった方の生まれてから亡くなるまでの戸籍を芋づる式にたどっていくことになります。
最低でも生まれてから亡くなるまでの戸籍はコンピューター化以降に生まれて若くしてお亡くなりになられた方はともかくとして、コンピュータ化以前の戸籍(正式には「改製原戸籍」という。以下「原戸籍」)も同時に取得しなければなりません戦前や戦後すぐの生まれでは、戦後の家族法改正以前の原戸籍も追加で取得することになります。

これだけでも最後の戸籍で400円、最後の住所取得のための附票300円、原戸籍が750円、あわせて1500円となります。

さらに、結婚していれば、結婚と同時に戸籍を切り替えるため、結婚前の原戸籍を取得しなければならないため、さらに1通750円が加わる計算です。

そこまで行わないと、第一相続人である子どもを捕捉することができないためです。
子どもについても、結婚してしまえば、親の戸籍から抜ける(除籍)ため、コンピュータ化や制度改製によって戸籍が切り替われば引継ぎがされないのです。

ましてや、結婚によって本籍地が交通費がかかる遠方になれば、郵送だけで1週間かかります。

それを被相続人だけではなく、相続人の出生から現在までを追う必要が出ます

それだけ、費用や時間も手間もかかる仕事になります。

もっと言えば、離婚や再婚を繰り返している場合は、戸籍や原戸籍の通数がさらに多くなるので、費用・手間・時間がもっとかかるのです。

だからこそ、「資産価値がないのに」と思っていても、使う労力は一緒なのです。